テレビ番組テレポートプラス
災害孤立対策の肝
非常通信の確保とヘリポート整備
<洪水被害が起きやすい時期は過ぎたはずなのに...12月に避難指示 自治体でも対策進む>
洪水被害が起きやすい「出水期」と呼ばれる期間は、6月から10月ごろと言われているが...
2021年12月1日、福島県いわき市では台風並みに発達した低気圧の影響で、多いところで1時間に30ミリを超える激しい雨が降った。
この雨により河川が氾濫する恐れがあるとして、いわき市内の一部地域には5段階の警戒レベルで【レベル4の避難指示】が1250世帯の約3000人に出された。床下浸水が4棟が確認されたほか、冠水による通行止めが相次いだ。
いわき市は、落ち葉が詰まり排水機能が低下するなど改善すべきエリアが約100カ所に上るとして、これから5か年計画で施設を整備し被害防止に取り組む計画。
<二度も孤立...台風・大雨で地区へつながる唯一の橋が流出 住民は備蓄食料を3倍に>
2019年東日本台風で、矢祭町高地原地区につながる唯一の道『高地原橋』が流され、地区の住民11世帯30人が孤立状態になった。
断水を強いられた住民は、普段通行が許されていないJRの鉄橋を使って必要な物資を運ぶ日々が続いた。
1カ月後に完成した応急的な橋は、3カ月足らずで大雨により流され、仮設の橋がかかるまで数日間再び孤立状態となった。
2021年11月には、被災前より1.5メートルかさ上げされた新しい高地原橋が完成。
被災から2年あまりが経ち復旧が進んだが、高地原地区の松本好郎さんは教訓をいかし缶詰やカップ麺など、非常食にも活用できる食品は被災前と比べて約3倍備えるようにするなど対策を続けている。
また矢祭町では、教訓を忘れないために2021年から『矢祭町防災の日』を定め、台風が上陸した10月12日を防災に対する備えについて考える日としている。
<内閣府は東日本大震災の発生などを受けて「孤立可能性のある集落」の調査*2014年10月公表>
集落の位置する場所から【農業集落】と【漁業集落】の2つに分かれている。
全国で孤立可能性のある集落は【農業】1万7212集落 【漁業】1933集落
福島県は【農業】230集落 【漁業】1集落となっている。
福テレ防災アドバイザーの松尾一郎さんは...
「高齢者・要支援者は災害が起きる前に安全な場所へ。早めに避難するしかない。
孤立する地域は、緊急避難場所や数日間籠城が可能な備蓄物資を前もって地域住民と行政が連携して用意しておくことが必要なこと」と話す。
◇動画はYouTube 福島ニュース【福テレ】でご覧いただけます。