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繋がれた命を大切に 心臓移植手術を受けた女の子が小学校を卒業 優しくたくましく、未来へ向けてまた一歩
児童39人が卒業式にのぞんだ福島県平田村の蓬田小学校。その中に、少し緊張した様子の女の子がいた。11年前、心臓の移植手術を受けた吉田葵彩さん。大きく元気に成長し、力強く未来に向けてまた一歩を踏み出した
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死に至る難病と診断
葵彩さんは、生後10か月のとき「拡張型心筋症」と診断された。心臓の筋肉が薄くなって血液の循環が悪くなり、治療をしなければ死に至る難病。
2012年11月、父・吉田昌博さんは会見で「娘の顔を見ると、私達はどうしてもあきらめることが出来ませんでした」と話しアメリカに渡り心臓の移植手術を受けることを決断。母・明子さんは「自宅に帰りたいという思いと、外で遊ばせてあげたいという思い」と話した。
移植手術のための善意集まる
手術に必要な費用は1億6500万円。募金活動も行われ、福島県内そして全国から寄せられた善意で目標額に達した。2013年当時、よしだあおいちゃんを救う会代表久保木徳男さんは「すべての人が、この小さな命を何とか助けてあげたいとその一心できたと思います」と話していた。
2013年5月 心臓移植手術
2013年1月、心臓の移植手術を目指しアメリカへ向けて出発。渡米から約4カ月後、奇跡的にドナーが現れ命のバトンがつながれた。
2013年11月には、両親と共に帰国。帰国した葵彩さんは、地域の人にも見守られながら成長していった。
2018年、小学校に入学した時、こんな目標も話してくれていた。
「勉強がんばります!」
2024年 小学校を卒業
遠足やマラソン大会...この6年間、大きく体調を崩すことなく学校行事には欠かさず参加した。担任の草野紗百合先生は「優しくて、下級生のことを思いやって、心配したりお世話をしたりしてくれていました」と話した。
卒業を迎え、父・昌博さんは「元気になって帰ってきて、普通の生活をするようになって。もう小学校終わりなのかな、すごい早かったような気がしますね」と話す。
中学生になったらやりたいこと
父・昌博さんは「元気に生活できるように、私たちも頑張っていきますので、見守って頂けたらと思います」と話す。
葵彩さんに、これからやりたいことを聞くと...「絵を描きたいです。合唱部にも入りたいです」とやりたいことが沢山あるようだ。
4月から村内の中学校に通う葵彩さん。優しく、たくましく、育っている。