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夏山の事故に注意! 福島県警の歩行訓練に同行 転倒や滑落を防ぐポイント
記者の視点で社会や地域の話題を紹介する「記者プレ」 今回、丹治響貴記者が注目したのは山の事故について。転倒、滑落、道迷い...一歩間違えれば、大けがや最悪の場合命に関わる危険がある。安全を守る為に、改めて山に入る際に求められることとは?
◇【動画で見る】動画はYouTube 福島ニュース【福テレ】でご覧いただけます。
山の事故が増える時期
一年の中でも5月から10月ごろまでは、山の事故が増える傾向にある。全国では2023年1年間に山で遭難した人が3586人と過去最多となっていて、福島県内では72人このうち5人が亡くなっている。2024年は2023年の同じ時期をすでに上回っていて、改めて山の事故を防ぐポイントを取材した。
県警の訓練に同行
福島市の金剛山で行われた福島県警察本部の訓練。
登山者の遭難に備え、救助のノウハウや知識を共有するために定期的に実施している。なかでも重点的に確認していたのが"転倒"・"滑落"への対応だ。ケガをして動けなくなり、下山することが出来なくなる場合もある"転倒"や"滑落"。
県内で過去5年間に夏山で発生した遭難ではこの2つを合わせて半数近くを占める。とくに"滑落"は命に関わる危険もある。
福島県警察本部地域企画課対策係長(山岳遭難・水難担当)の三浦広之警部補は「(滑落した場合)まず落ち着くことが大切です。その場で深呼吸して自分の状況をよく把握していただく。そして救助要請は110番でしていただきたいと思います」と話す。
転倒や滑落を防ぐためのポイント
1山の状況にあった登山靴やストックなど道具を適切に使う。
2安全な登山計画を立て、事前に滑落の恐れがある箇所を把握する。
3決して急がず、先の道の状況を確認しながら足元に注意する。
道迷いに注意
また、年間を通して最も多いのが"道迷い"だ。山は天候が変わりやすいため、霧などが発生すると登山道を見失ってしまうケースがあるという。福島県警察本部の三浦警部補は「スマホにもいま地図の情報がありますので、時々自分の居場所を確認していただくのが大切」と話す。
登山中に体調を崩しての救助要請もあり、これからの季節はとくに熱中症対策も求められる。
登山届の提出を
遭難対策にも改めて山に入る際にお願いしたいのが「登山届」の提出。登山届を出していれば行動予定や登山ルートも確認できる。(※入山口を管轄する警察に郵送・FAX・メールで提出)
警察は登山届を提出できる「コンパス」というアプリの利用を呼びかけていて、GPSの位置情報などから、万が一のときに捜索活動に役立てることができるということだ。
また、事前に家族や宿泊先の施設などに何時ごろに入山するか、登山のルート、そして下山の予定時間を伝えておくことも大切だ。
登山に持っていくべきもの
秋や冬と比べると夏はどうしても軽装になるが、朝晩は気温が低くなるので、最低限の防寒着、また水と食料は少し余裕を持ってほしい。
また地図・コンパス・ライト・レインウェアは欠かさず、携帯電話などの充電用に予備のバッテリーもあると安心だ。
そして、クマの目撃も増えているので、その対策も忘れずに。
登山を楽しむ為にも、事前の準備と備えを。