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成田山新勝寺の"門外不出"の襖絵 作者の故郷・福島県二本松市へ 奉納から43年...色褪せぬ美しさを間近で感じて 11月17日まで展示

日本画家の大山忠作が手掛けた成田山新勝寺の襖絵。普段は、限られた人しか入ることができない大広間にあるものだという。この貴重な襖絵が、奉納以来43年ぶりに外に出て展示されることになった。行き先は、作者の故郷・福島県二本松市。はじめて故郷での展示が叶った。

全28面の襖絵

福島県二本松市の「大山忠作美術館」で2024年10月1日から始まった「大山忠作襖絵展 成田山新勝寺所蔵襖絵 日月春秋」は、美術館の開館15周年を記念して企画された特別展示だ。大山忠作が約2年をかけ描き上げた襖絵「日月春秋」は、日輪・月輪・瀧桜・楓で構成され、心に強く残っている景色や故郷・福島県の自然美を描いている。

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会場への入り口を抜けると、すぐに目に飛び込んでくるように配置された襖絵。その圧倒的な存在感に訪れた多くの人が感嘆の声をあげるという。
作品の世界感を浮き立たせる照明もまた、訪れた人を大山が描いた景色の中に引き込む。

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日月春秋

企画展プロデュースアドバイザーで大山忠作の長女・大山采子さんによると「テーマは対比」だという。「日と月」「春と秋」の対比、そして削ぎ落した表現の「日月」と細部まで描いた「春秋」。特に春を描いた「瀧桜」は、花びら一枚一枚が丁寧に描かれている。
また、「瀧桜」は福島県三春町にある三春滝桜を、秋を描いた「楓」は福島市の高湯が取材地となっていて、大山のふるさとへの思いも垣間見ることができる。

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日常にある芸術

実際に使用されている襖絵ということで、引手のあたりが擦れているところも見られ、美術作品とは違った楽しみ方もできる。また、43年経っても色褪せない美しさは、日常に寄り添い大切にされてきた作品であることがわかる。

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奉納前に日本の大都市やフランスでお披露目があったというものの、こうして間近で見ることができるのは最初で最後の機会になるかもしれない。不定期ではあるが、大山采子さんのギャラリートークも開催されているので、その話に耳を傾けながら作品を見るとより深く楽しめそうだ。

<大山忠作襖絵展 成田山新勝寺所蔵襖絵「日月春秋」>
【場所】大山忠作美術館(福島県二本松市本町2丁目3-1 二本松市市民交流センター3階)
【期間】2024年10月1日~11月17日 ※期間中休館なし
【観覧時間】午前9:00~午後5:00(最終入場は午後4:30)
【観覧料】一般 800円 高校生以下 400円

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