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「断り切れなかった」前石川町長の初公判 公共工事の設計金額を業者に漏えい 見返りに収賄【福島】 

福島県石川町の発注工事を巡る贈収賄事件などの初公判が開かれ、被告の塩田前町長は「恩義があり、断り切れなかった」と述べた。

収賄などの罪に問われているのは、石川町の前町長・塩田金次郎被告(76)。
起訴状によると、塩田被告は令和元年から令和5年までの間、石川町が発注した公共工事の入札で、土木会社の当時の役員や顧問に対し秘密事項の設計金額を教え、その見返りとして、9回に渡り合計で42万円相当の缶ビールなどを受け取ったなどとされている。

9月18日開かれた初公判で、塩田被告は「間違いございません」と起訴内容を認めた。
冒頭陳述で検察側は、塩田被告が県議会議員の時から土木会社の当時の役員と親族などを通して関わりがあったことを指摘し、設計額の依頼を受けるようになった経緯を明らかにした。

弁護側の被告人質問で塩田被告は「大変なことを起こし、申し訳ない気持ちでいっぱい」「恩義があり何度もお願いされたら断り切れなかった」と述べた。

初公判は正午までを予定している。