おいしい復興のシンボル 川内村産のワインを気軽に 県内のファミリーマートで販売【福島発】
原発事故で一時全村避難を余儀なくされた福島県川内村。川内村で作られている特産品「かわうちワイン」。赤と白、合わせて3種類のワインが12月4日から福島県内のファミリーマート約50店舗で販売されている。
かわうちワイン株式会社の猪狩貢社長は「今回、県内のファミリーマート店頭で販売していただける。こんな強みはないと思って、それを励みにこれから精進したい」と話す。
標高・約750m。4.5ヘクタールの圃場に植えられた1万5000本あまりのブドウの木。いまは今年の収穫を終え、枝の剪定作業に追われている。
かわうちワイン株式会社・統括マネージャーの遠藤一美さんは「今年の夏は結構暑かったですし、大変ですけど、やはりおいしいワインをつくるためにブドウが大事なので、一生懸命やっています」と話す。
2017年に会社を設立し、2021年に村内での醸造をスタート。翌年には初めて販売を開始し、復興のシンボルとなった。
遠藤さんは「より多くの県民の方に知っていただいて、味わっていただければいい」という。
水はけのよい土地と昼夜の大きな寒暖差が作り上げる「かわうちワイン」。遠藤さんは「50年、100年続く事業で、魅力ある産業・事業だと思う。おいしいワインをつくって、皆さんにお届けしたい」と語った。
村をより身近に感じ、復興の後押しとなることが期待される。