相双EVレース大会 高校生などが製作した電気自動車が真剣勝負 タイムや技術を競う<福島・浪江町>
滑らかな走りを見せるのは高校生などが製作した電気自動車。福島県浪江町でレースが開かれ、真剣勝負が繰り広げられた。
レースの舞台は、ふたば自動車学校の教習コース。高校生や専門学生が製作した電気自動車11台が参加し、技術の向上を図るのがねらい。
福島工業高校チームは、高校近くの別の教習所で練習を重ね、大会に臨んだ。福島工業高校3年・宍戸翔さん(ドライバー)は「初めてのコースなので、攻め方とかそういうのをコースを重ねてくごとに試行錯誤して頑張りたいと思います」と話す。
20分間でコースを何周走れるかを競うこの大会。速さだけでなく、持久力がポイントで、メカニック担当の本田冬也さんは入念に準備を行った。
福島工業高校3年の本田冬也さん(メカニック担当)は「20分間で、決められた電力を惜しみなく使うために、(速度を上下して)タイムを調整したり、なるべく上位で、あわよくば優勝を狙えるように頑張りたいと思います」と話す。
2人がライバル視するのが、学法福島チーム。全国の大会で優勝経験がある強豪だ。
学法福島高校2年の小野晄生さんは「初参加なんですけど、頑張って優勝を目指して、そして新記録を打ち立てて優勝しようと思っております」と話す。
1周400mのコースで真剣勝負が始まる。
各車一斉にスタート!さまざまなデザインの電気自動車が走り出した。ここで白い車体の学法福島、電気トラブルか?動かない。そして、大外からロケットスタート、黒い車体の福島工業。空気抵抗を減らすフォルムが効いて、トップに躍り出た。福島工業の本田さんは「ドライバーとのタイムや使用する電力量などを求めながら、タイムを向上できるようにしてきました」という。
後方からはレースに復帰した学法福島。猛烈な追い上げで首位を伺う。レースは早くも終盤、ピットに緊張が走る。1周リードする福島工業、トップを守り抜けるか。福島工業が1位でフィニッシュ!20周を走り、大会新記録をマークした。
福島工業高校の本田さんは「みんなで作り上げてきたマシンを、最後まで、ゴールラインまで運んでくれてありがとうございます。ドライバーの翔くんがしっかりペースをキープして、さらにアップさせてくれたので、優勝することができたと思ってます」と話した。
信頼する仲間と戦ったレース。勝っても負けても、若き技術者が多く生まれるきっかけになりそうだ。