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宿題したり遊んだり お母さんたちがつくった「子どもたちの居場所」《もっと!ぐっと!大玉村》

2022年に福島県大玉村に子どもの声が響く場所が誕生した。ボランティアで運営するのは"お母さん"たち。「一人で家にいる時間を、なるべく少なくしてあげたい」をんな母心で出来た集いの場を取材した。 

◇動画はYouTube 福島ニュース【福テレ】でご覧いただけます。

宿題・友達づくりの場に

毎週月曜日の午後。大玉村には学校帰りの子どもが集まる場所がある。それが"中町にあるみんなの家"「naka home」
ここに通う6年生の児童は「家だと宿題があまり集中できないので、ここだとみんないるので安心して宿題ができる」と話し、また4年生の児童は「新しい人と遊ぶと、友達が増えて一緒に帰れるから、あまり緊張はしない」という。

お母さんたちが運営

多い時には20人から30人が集う「naka home」は、五十嵐真由子さんと今井綾子さん、2人のお母さんがボランティアで運営している。
五十嵐真由子さんは「宿題やったの?ほんとにもうないの?」という感じで、子どもたちのお母さんがやってるようなことをやっていると話す。今井綾子さんも「最初来た時は話せなかった子が、話してくれたり挨拶もしてくれるようになると慣れてきてくれたんだな、ちょっと心の扉が開いたのかななんてこっちもニヤニヤしながら話する感じ」と"お母さん"ならではの目線で運営している。

気軽に集える場所があれば

大玉村内には放課後児童クラブもあるが、利用するには保護者が仕事で昼間に家にいないなどの条件があるうえ、保育料も必要。「子どもが楽しく過ごせる場所があったら良いのに」とご近所同士の2人が話していたなかで、誰でも顔を出せる居場所を作ろうと思い立った。
五十嵐さんは「そんなに縛りつけることなく、もっと気楽に親御さんが帰ってくるまでいれるかなと。ちょっと緩い感じで作ってみようかなっていうのがきっかけ」と話す。

地域の人にも好評

大玉村は空き店舗だった建物をサロンに生まれ変わらせ、NPOに管理・運営を委託。「naka home」は毎週月曜日の午後2時から午後5時までの間だけ、場所を借りて開設されている。
中でも子どもに人気なのが、駄菓子の販売。駄菓子を食べながら宿題をしたり遊んだり。初めて利用した母親は「駄菓子屋もこの辺りにたくさんあったが、なくなってしまって、子どもたちが買い物する場所がなかった。なので子どもたちの買い物の体験とかできて勉強にもなるし、いい施設だなと思う」と話す。また近所のお年寄りも「子どもの声は元気もらえる。孫がいるといいなって思う」と地域に元気を与える場所にもなっている。

村の未来を子どもたちに

「naka home」のオープンから1年2ヵ月。五十嵐さんは「今、少子化で子どもたちも減ってきている中で、今いる子どもたちをいかに幸せにできるか。私たちが出来ること子どもたちに何か残して、子どもたちが将来またこの村を大きくしてくれればと思う」と話す。故郷と仲間に育まれた子どもが、将来大きく成長して村の力になってくれることを"2人のお母さん"は願っている。

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