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戦隊ヒロインのヒミツは...還暦 夢と笑顔を届けるご当地ヒーロー
福テレアナウンサーが「これだ!」と思った話題を伝える「アナこれ!」
今回は藏本さんが、東日本大震災をきっかけに誕生したご当地ヒーローを取材。「光の戦士」と名乗る彼ら。震災当時に「暗い顔を明るくするのは光しかない」と感じ、名付けたという。福島の子どもたちに夢と笑顔を届けるヒーローのヒミツに迫った。
二本松発 ご当地ヒーロー
「光の戦士ツインウェイターネクスト」は、福島県内を拠点に活動。二本松市で結成したことから「ツイン」は二本松の「二」、ウェイターは「にほんまつ」の「待つ」から名付けた。
夢と笑顔を届ける還暦
その正体を探るべく、日々鍛練している道場へ!素顔で取材に応じたメンバーに驚きの事実が...「私38歳です」「僕は31歳です」「還暦です」!?
2024年に還暦を迎える広瀬和重さん。「夢と笑顔を届ける仕事を、本気になってやっているっていう人間が地方にもいるんだよって言うことを、福島県の多くの方々に知っていただきたい」と広瀬さんは話す。
ヒーロー誕生のきっかけは震災
チームを立ち上げたきっかけは、東日本大震災だった。広瀬さんは「浜通りから避難をされてきた方々が、本当に小さな荷物だけ抱えて。家族単位で、自衛隊のスクリーニングにずっと長い列ができていて。これ子どもたち大丈夫なのかなと。子どもたち一切笑顔がないんですよ。ニコリともしない」と当時の思いを語る。
20代の時、東京で子ども達のヒーローとして活動をしていた広瀬さん。「笑顔を取り戻したい」と、ご当地ヒーローになることを決意した。
こだわりの衣装と脚本
彼らがステージで着用する「スーツ」は、すべて自作。ファイヤーバード・ジョーを演じる野座間優さんが、独学で学び制作している。
そして、脚本にもこだわりがあるという。「俺が大事にしているのが"やられる美学"。どうしても強い相手と戦う、そこが何回挑んでいっても、ぶちのめされて、叩きのめされて。とことんやられた後に立ち上がるっていうのが、基本的なヒーローショーの作り方」と広瀬さんは話す。
努力の結晶 アクション
思わず息をのんでしまう迫力のあるアクションは、毎日2時間以上の稽古をしている。仮面をかぶると視界は狭く、息苦しい...そんな中、30分以上のショーを行う。その内容に「彼らは王道のアクションのヒーローショーが特徴で、僕ら大人の世代が見ても懐かしさを感じられるヒーロー」と、福島県白河市のご当地ヒーロー「ダルライザー」も舌を巻く。
隠れた努力 可愛く見せる
稽古に励み、指導する広瀬さん演じているのは、女性役のブルーバード・レイ。女性の体に近付けるため、朝食はとらず昼は飲料水と栄養食だけ。
「時間のある時は人がたくさん集まるところに行って、女性の動きを見て、研究ノートにいろいろ思いついたことを殴り書きしていく」と食事制限だけでなく「可愛く」見せるための努力をしている。
子どもたちへ夢と希望を
プロの表現者として、強いこだわりを持つ広瀬さん。「ヒーローが、悪い・強い敵にやられて、それでも立ち上がって最終的に勝った時って、子どもたちって飛び上がって手をたたいて喜ぶ。そういう姿見た時は、この子たちに夢や笑顔を届けたんだと実感がわく」と話した。
東日本大震災から13年。あの時に抱いた気持ちのまま、ステージに立ち続ける。