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アナこれ!

濃厚で味わい深いジャージー牛乳 挑戦と愛情で牛と向き合う若き酪農家

福テレアナウンサーが「これだ!」と思った話題を伝える「アナこれ!」
今回は、濃厚な味わいが特徴のジャージー牛乳。福島県鮫川村でこの牛乳をつくる酪農家の思いと、おいしさの秘密を熊谷さんが取材した。

◇【動画で見る】動画はYouTube 福島ニュース【福テレ】でご覧いただけます。

高価だけど人気の牛乳

鮫川村の直売所で販売されているジャージー牛乳。数量限定で1本650円と高価だが、入荷するとすぐに売り切れてしまうほどの人気。
この牛乳を生産しているのが、村内にある小さな牧場「ファームつばさ」
酪農家の清水大翼さんは、東日本大震災の翌年に北海道から生まれ育った鮫川村に戻り、山を切り開いて牧場の経営を始めた。

希少なジャージー牛

清水さんが飼育しているのは、国内では頭数が限られる希少なジャージー牛。濃厚で味わい深い牛乳を生み出す。
「ジャージーっていうのは体も小さいですし、ホルスタインより乳が出る量も3分の2とか。うちだと半分ぐらいしかとれないので、なかなか生産性がそんなに良くないので。質はいいんですけど」と清水さんはいう。

おいしい牛乳の秘密はエサ

エサは、トウモロコシや大豆などを配合した飼料が基本。牧草も与えるのだが、ここにおいしさの秘密があった
「草をいっぱい食べさせたら、ジャージー牛って乳脂肪が高い牛なんですけど、乳脂肪がさっぱりして飲み口が良くなった」と清水さんはいう。配合飼料を多く上げて乳量を増やすのではなく、牧草の割合を高めることで牛乳の質を重視。運動場に牧草を自由に食べられるスペースを設けて、ストレスをかけないようにしている。

牛ファーストな飼育

牛のことを第一に考えた製法はエサ以外でも...寝床はこまめに掃除しきれいを保つようにしている。清水さんは「なるべく綺麗に、細かく気付いたときにフンを寄せておけば、きれいに保たれる」と話す。
また搾乳も、牛の状態を一頭ずつ確認しながら作業を進める。20頭のジャージー牛から一日に出荷できる生乳は約300リットルほど。色がほんのり黄色く見えるのは乳タンパクが多い証だという。

ブランド品へ 新展開

このおいしさをもっと知ってもらおうと、いま力を入れているのが、若手農家4人が2023年秋に結成したその名も「鮫川PRIDE」
東京で販売会を企画するなど、村の新たなブランド品にしようと魅力を発信している。清水さんは「今後どんどん対面販売だったり、村でのイベント、ワークショップとか、皆の畑に行くというのもやっていきたい」と語る。
さらに、福島県古殿町の中華料理店では、ジャージー牛乳を使ったオリジナルメニューがあり、人気となっている。

関係者も太鼓判を押す「ファームつばさ」のジャージー牛乳。
そのおいしさの裏には、365日朝早くから一頭一頭の牛と向きあう若き酪農家の愛情があった。清水さんは「牛たちはおいしい牛乳生産してくれるので、今は加工を委託して作ってもらってるんですけど、少しずつ自分のところでも加工できるように準備を進めたい」と話した。

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