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廃炉まで残り40年 東京電力・福島第二原発 ゴールはいまだ見えず 事故を起こした第一原発との違い

2024年度、東京電力・福島第一原発では事故後初めてとなる燃料デブリの採取、そして処理水の放出によってカラになったタンクの解体も始まった。一方、福島県内にはもう一つ、福島第二原発がある。東日本大震災と福島第一原発の事故から15年。あの日、そして今、福島第二原発では何が行われているのか?現在地を取材した。

東日本大震災 その時

福島第一原発のような、水素爆発や炉心溶融などの過酷事故に至らなかった福島第二原発。押し寄せた津波の規模の違いもあったが、外部電源1つが生き残っていたことやその構造の違いも運命を分けることとなった。

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あの日のままの姿を残すのは、原子炉建屋の海側にある「原子炉を冷やすためのポンプ」がある建物だ。
福島第二原子力発電所の関根信博リスクコミュニケーターは「福島第一ですと、熱交換器建屋というものがございませんので、むき出しのポンプ設備が流されてこういった配管の部分がなくなってしまうと、冷やす系統の機能が維持できないということで、そこが福島第一と第二の違いになってくる」と説明する。

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廃炉やむなし

「第一原発とは違う廃炉」それが決まったのは今から4年前の2021年6月。福島県と第二原発が立地する富岡・楢葉の両町は、第二原発の廃炉計画を正式に了承した。
当時の富岡町・宮本町長は「原子力発電所と共に成長してきた富岡町でありますから、無くなるというのは一抹の寂しさもありますが、福島第一原発のあの事故を考えればこの廃炉もやむなしだ」と語っていた。

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そして、廃炉に向けた作業がはじまった。福島第二原発には1号機から4号機まで4つの原子炉があるが、建屋の解体・撤去が完了するのは2065年度とされていて、残り40年となっている。

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福島第一原発とは違う

福島第一原発のような「事故を起こした原子炉」ではなく、核燃料が溶け落ちた「デブリ」も存在しない福島第二原発。
国と東京電力は「事故炉」である第一原発の廃炉に、資金や人材を優先的に投入し早期の廃炉を進めるとして、第二原発の廃炉計画は第一原発よりも14年ほど先になっている。

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関根信博リスクコミュニケーターは「やはりこれだけの設備ですので、実際に運転できればという思いはございますが、福島の皆様への責任を廃炉を通して地元に還元できるといいますか、地元に貢献しながら廃炉ビジネス・廃炉産業をやっていければ」と語った。

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ゴールが見えない中で原発回帰の流れ

2011年の事故のあと、国が示したのは「原発への依存度を可能な限り低減する」というエネルギー政策。しかし、2025年2月に閣議決定された新たな「基本計画」では、一貫して盛り込まれてきたこの文言が初めて削除され"原発回帰"とも見られている。
この動きのなか、福島第一原発の陰で淡々と廃炉が進む第二原発だが、いまはまだ解体の"準備"、大きな動きは見えない。

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関根信博リスクコミュニケーターは「廃止措置、福島第二原子力発電所では44年という期間を見ておりますが、最終的なゴールというのはまだ見えない状況。こちらにつきましては、地元の皆様をはじめ、関係者の皆様と話し合いを進めながら、今後廃止措置を進めてまいりたいと考えています」と話した。

福島第一原発と同じように、まだそのゴールが見えない福島第二原発。福島が抱えるもう一つの「廃炉」は、その約束の完了まで残り40年だ。

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