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原発処理水の海洋放出から24日で一年 周辺海域に異常なし 処理水に関する支払い賠償は320億円に

福島第一原子力発電所で処理水の海洋放出が始まり、8月24日で1年を迎える。

福島県南相馬市の真野川漁港では、23日朝も水揚げされた新鮮な魚が並んだ。
仲買人・寺島陽一さんは「この一年間、さかなの価格が下がったとかそういうことはない」と話す。

福島第一原子力発電所では、廃炉に向けて2023年8月24日から処理水の海洋放出が始まり、累計でタンク62基分、約6万2千トンが放出されている。
これまで周辺海域のモリタリングで異常は確認されていない。

一方で、2024年4月には作業ミスによる停電で放出が約6時間半にわたり止まるなどのトラブルも起きている。
また、中国の禁輸措置に伴う取引の中止など処理水に関して支払われた賠償は、2024年7月末日時点で320億円にのぼっていて、全漁連は23日、国に対し禁輸措置の撤廃などに取り組むことを申し入れた。

東京電力では今後、処理水の放出を継続しながら敷地内にあるタンクの解体にも着手する方針。