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活火山・磐梯山(福島県)を防災マイスターが視察 地殻の動きを見張る"観測点" 火山への備え確認を

福テレ防災アドバイザーの松尾一郎さんが先週視察した福島県の磐梯山。松尾さんは「ここは磐梯山の噴火口の跡ですね。1888年に磐梯山が水蒸気噴火で元々山があったんですよ。山があって、山ごと吹っ飛んだという感じですかね。山体崩壊を起こしたところなので」と話す。

<磐梯山周辺のハザードマップ公開>
風光明媚な観光地として知られる磐梯山が噴火したのは約150年前。
特に福島県猪苗代町の周辺に大きな被害が起き、死者は477人、負傷者は28人に上ったと伝えられている。
いつ起こるか分からない噴火に備え、周辺の市町村などは、連携しハザードマップを策定。被害想定エリアなどを公開している。

<磐梯山の観測点は12ヵ所>
一方、ハード面の整備として、この裏磐梯高原エリアに2010年に設置されたのが"観測点"だ。
防災アドバイザーの松尾さんは「ここで主に観測してるのは、いわゆるGPSっていいますか、衛星があるんですよ。衛星の電波を捉えて、この地殻がどれぐらい微妙に動いてるかっていうのを観測するものです」と説明する。

震度を測る地震計や、山の傾きを計測する傾斜計などを備えたこのような観測点が、磐梯山に現在12カ所設置。この観測点が、2022年12月末に多発した地下のマグマの移動などによる「火山性地震」も捉えていた。

<火山への備え>
「私達利用者としては、少なくとも火山であるということを認識した上で、いま磐梯山ってどういう火山活動してるんだろうか、大丈夫だろうかということを気象庁のホームページとか、行政機関に確認して安全を確認した上で、登山をすることが必要です」と訴える松尾さん。
備えは進められているが、松尾さんはこの"火山防災の日"をきっかけに、より多くの人が火山への備えを確認してほしいと呼びかけている。