8月29日午前8時ごろに、鹿児島県薩摩川内市付近に上陸した台風10号。猛烈な風と雨により、九州各地で被害が相次いでいる。今後は、30日午前にかけて九州北部を横断し、福島県への最接近は9月3日とみられている。

＜離れていても...30日は警報級の大雨のおそれ＞
29日時点で、福島県からは約1000キロも離れた位置にあるが、30日は中通りと浜通りで警報級の大雨になるおそれがある。
この大雨を引き起こす可能性があるのが、台風10号から流れてくる湿った空気。29日夕方時点で雨雲は静岡県などにかかっているが、これが徐々に北上し30日未明からは福島県にも雨を降らせるおそれがある。
《29日午後6時から30日午後6時までの24時間降水量》
・浜通り　100ミリ
・中通り　80ミリ
・会津　60ミリ

＜福島テレビ・斎藤恭紀気象予報士の解説＞
これから30日朝にかけて、台風の予報円より雨雲の分布を確認していただきたい。　　　　　　
台風から1000キロ以上離れているが、実は巨大な反時計まわりの渦巻きから、熱帯の湿った空気が送り込まれ、本州に雨雲かかかってくる。
その一部が、関東から福島県の中通り南部・浜通りにかけて流れ込んでくる。この強い雨は、南風が吹き込むため、その南風が当たる阿武隈高地の南側のいわき市平や勿来周辺で100ミリの雨を予報している。2023年9月に福島県で発生した線状降水帯は200ミリでした。

＜30日朝にかけての雨注意点＞
◇いわき市で総雨量100ミリ超の雨に
・いわき市から出される情報に注意
・災害危険区域に住んでいる人は2階で就寝を
・停電に備え保冷剤の準備やスマホの充電を忘れずに