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<福島第一原発>3号機格納容器で初の「マイクロドローン調査」2025年以降に

東京電力は、福島第一原子力発電所3号機の格納容器で「ドローン調査」を実施する。3号機では初めてとなるドローン調査で、約12センチメートル四方の「マイクロドローン」を使用する計画。

第一原発では、溶け落ちた核燃料、いわゆる「燃料デブリ」の格納容器内での状態を把握するため、2024年2月から3月にかけて、初めてとなるドローン調査が1号機で行われた。
その結果、核燃料が入っている「圧力容器」の底から"つらら"のようにぶら下がっている物体や、塊状の物体が確認でき、東京電力は「燃料由来のデブリの可能性もある」としていた。

3号機でも同じように映像情報の取得を目指しているが、ドローンを入れることができる配管の大きさが小さいため、1号機の調査で使用したドローンの3分の2ほどの大きさの「マイクロドローン」を用いて調査を行う。

調査は2025年以降に実施する計画で、1号機でも前回調査から改良したドローンを用いて再調査を実施する計画。

第一原発の1号機から3号機には、燃料デブリが約880トンあると推計されていて、線量が高く人が近付けないため、この扱いが廃炉の「最難関」と言われている。
取り出しのためには状況把握が不可欠で、東京電力はドローン調査をはじめ、水中ロボットなど様々な手法で炉内の状況把握を試みてきた。

なお、2号機では燃料デブリを3グラム以下で取り出す「試験的取り出し」が計画されているが、8月22日に設備のミスで作業が中断して以降、本日(9月2日)時点で現場作業の再開見通しは立っていない。