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特徴は高い死亡率...「逆走事故」 誰でも当事者になる可能性 ドライバーの心構えと発見時の対処法

2024年8月、栃木県の東北自動車道で発生した死亡事故。逆走した軽自動車と乗用車が衝突し2人が死亡、子ども2人がケガをした。逆走事故の特徴は高い死亡率で、高速道路上で起きる事故全体に比べて死亡率は約15倍に及ぶ。命に関わる危険行為「逆走」をさせないための取り組みが日々継続して行われている。

<ひと事ではない逆走>
福島県内の高速道路の要の一つ「郡山ジャンクション」は、東北自動車道と磐越自動車道を接続し、一日に多くの車両がこの場所を行き交う。
ここでも2024年4月に、70代の男性が運転する軽自動車が磐越道の上り線を約6キロに渡り逆走した。発見当時、男性は「なぜ逆走したかわからない」と話しパニックになっていたという。

<出口通過でUターンやSA・PAからの誤進入>
なぜ逆走は起きてしまうのか?逆走の約6割は、サービスエリアやパーキングエリア、インターチェンジやジャンクションの出入口で発生している。
本来降りる場所を間違えて通過し、本線上をUターンするケースや、サービスエリア・パーキングエリアで行き先を間違えて本線上を逆走するケースなどがあり、ドライバーは間違えないために道路標識や表示などの確認が求められる。

<逆走を見つけたらやるべきこと>
ではもし、高速道路上で逆走に遭遇してしまったらどうするか?
まずは、正面衝突を避ける行動を最優先に。慌てず逃げるスペースを確認し、減速をしてから車線変更するなど回避する。
次に、安全を確保出来たら非常電話などで、警察か最寄りの料金所に通報する。警察やネクスコ東日本が現場に駆けつけ、通行止めなどの対応をした上で、直ちに情報板などで他のドライバーに注意が呼びかけられる。
福島県警察本部・高速道路交通警察隊の小松聖英隊長は「警察としては、逆走が起こりやすい場所をもう一度点検して、ネクスコと情報共有をして、逆走が起こりえないような施策を考えます」と話した。

高速道路上の逆走は、決してひと事ではない。全国では年間で224件、2日に1件のペースで発生している。もし逆走する車に遭遇してしまったら、その対応が命を守ることにつながる。