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燃料デブリの試験的取り出しを再開 カメラ不具合で作業中断から約1カ月半 東京電力・福島第一原発

トラブルによる中断から約1カ月半。東京電力・福島第一原子力発電所2号機では燃料デブリの試験的取り出しが10月28日午前9時すぎから再開された。

格納容器の内部につながる扉を開け、ロボットを再び事故で溶け固まった核燃料「燃料デブリ」に向けて投入した。
試験的取り出しは9月10日に一度着手され、ロボットがデブリをつかんだものの、カメラの映像が見られなくなり中断していた。
カメラの不具合は、高い放射線による影響とみられ、同じタイプの別のカメラへの交換が完了したことから再開となった。

福島第一原発が立地する福島県双葉町の住民からは「きちっとした作業工程を踏んで、きちっと見落としの無いような、安全第一に作業を行わなければならない」「原因を詳しく説明して、失敗してもいいが着実に進めてもらわないと、やっぱり地元の人は安心しない」との声が聞かれた。

東京電力は「一度作業を行っているため、予定よりも早く作業を終えられる可能性が高い」としていて、2週間以内に取り出しを完了する計画だ。

福島第一原発には、約880トンのデブリがあると推計されていて、試験的取り出しでは3グラム以下を取り出す計画だ。