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「金品を奪おうと考えていた」と認定 被告の男に無期懲役の判決 福島・いわき市の強盗殺人事件

「無期懲役」の判決を受けたのは、木村進被告。2023年2月に金品を奪おうと、福島県いわき市勿来町の住宅で、当時85歳の小松ヤス子さんをハンマーで殴り殺害した強盗殺人の罪に問われていた。

裁判の争点は、木村被告が小松さんを殺害する際「金品を奪おうと考えていたかどうか」。これまでの公判で木村被告は「借りたカネを返そうと訪れたところ、小松さんが頭から血を流して倒れていた」「パニックになりハンマーで複数回殴った、物色はしていない」などと述べていた。

11月6日に開かれた判決公判で、福島地裁郡山支部の下山洋司裁判長は、防犯カメラの映像や現場に残された靴の跡などから「木村被告以外が被害者を殴り、物色をしていたとは考えられない」と指摘。
そのうえで木村被告が「強盗も辞さない計画のもとに物色をし、小松さんを殺害する際、金品を奪おうと考えていた」と認定した。

下山裁判長は続けて「極めて危険な強固な殺意に基づく犯行で、再犯の可能性も認められる」などとして、木村被告に検察の求刑通り、無期懲役の判決を言い渡した。

判決が言い渡されると、じっとうつむきで裁判長の話を聞いていた木村被告。弁護人によると、控訴については今後本人と話して決めるという。