暗くてちょっと不便な地下道を通らず 駅構内を通って 駅周辺の回遊性を高める社会実験<福島市>
福島県福島市のJR福島駅周辺では、商業施設の閉店などでにぎわい創出が課題になっている。そこで、駅周辺の回遊性を高める取り組みがスタートした。
11月7日の会見で福島市の木幡市長が「ぜひ暗い地下通路ではなくて、上を通る楽しさを、みなさん味わってもらえたらなと思います」とアピールした新しい取り組みが、JR福島駅の東口と西口を自由に行き来できる社会実験だ。
東口と西口を結ぶ駅構内の跨線橋。通常は150円の入場料がかかるが、無料にすることで回遊性を高める狙いだ。
使い方は、スマートフォンでJRのウェブサイトからQRコードを取得し、改札口の機器にかざすと通過できる。
線路の「上を行く」今回の実験。これまで、東口と西口を往来するには43年前から使われている地下の東西自由通路を使っていた。
休日だと1万人を超える人に利用されているが、利用者からは「ちょっと暗いイメージ」「エレベーターが1台2台しかないので、ちょっと大変」という声があった。
利用者の声を反映して、広く、明るく、バリアフリー化が図られている駅構内を活用し、街なかのにぎわい創出につなげたいとしている。
福島市都市政策部・都市計画課の赤間智行課長は「最終的には東西の拠点ができて、往来が活発になっての駅舎駅ビル、東西自由通路の橋上化というのを目指している」と話す。
この社会実験は、11月7日から12月6日まで行われている。