控訴審が結審 8歳男児含む3人死傷のボート事故 男児の遺族が出廷 苦しい胸の内明かす《福島》
「未だに思い出を振り返ることもできていない」遺族は、法廷でこう胸の内を明かし、控訴審は結審した。
この事故は4年前の2020年9月、福島県猪苗代町の猪苗代湖で当時8歳の豊田瑛大くんが航行するボートに巻き込まれ死亡し、2人が大けがをしたもので、ボートを操縦していた福島県いわき市の元会社役員・佐藤剛被告が業務上過失致死傷罪に問われ、一審では禁錮2年の判決を受けている。
11月8日開かれた公判には、豊田瑛大くんの両親が出廷。代理人の弁護士が意見陳述書を読み上げた。
豊田瑛大くんの両親意見陳述書より:
「えいたを失ってから4年が経過しましたが、いまだに思い出を振り返ることもできていません。被告人は反省しているようには思えず、誠意があるといえる言動や行動はとっていません。一審判決どおりの刑を希望します」
裁判の争点は、佐藤被告が事故が起きると予見でき、事故を避けることが出来たか。これまでの公判で、検察側は「必要な安全確認を怠った」と指摘するのに対し、佐藤被告は「本当に見えなかった」などと無罪を主張している。
控訴審は8日結審し、12月16日に判決が言い渡される。