処理水放出の賠償は3週間で約40億円増 東電復興本社代表「客観性・透明性高い情報発信を継続」
福島第一原子力発電所で2023年8月に始まった処理水の海洋放出をめぐり、東京電力は2024年12月18日時点で約400件・約500億円の賠償支払いを完了したことを明らかにした。
中国の禁輸措置などによるホタテやナマコの取引中止の損害が多くを占め、3週間で約30件・40億円ほど増加した。
東京電力ホールディングス福島復興本社の秋本展秀代表は福島テレビの取材に対し、2025年は地元との対話を重視し個別具体的な要望に応えられるようにしたいと話したうえで、中国の輸入規制緩和に向けた動きについては「これは政府が頑張っていただいたもので、我々もそれをしっかりと見守りたい。引き続き、客観性、透明性の高い事実をしっかりとお伝えしていく」とした。
第一原発での処理水の海洋放出をめぐっては、2024年11月4日に通算10回目の放出が完了し、これまでに約7万8300トン、タンク78基分ほどが薄められて海に放出されている。
次回の放出は、設備の点検を挟んで2025年2月から3月に実施される予定。