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フルーツを"必需品"に バナナ問屋から始まり創業100年・青木商店 成長の秘訣は時代のニーズとプロ意識

記者の視点で社会や地域の話題を紹介する「記者プレ」 今回、浅野晋平記者が注目したのは2024年に創業100年を迎えた青木商店。バナナ問屋から始まったフルーツ専門店は、生絞りジュースやタルトなど様々な形で果物のおいしさを伝え続けている。

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くだもののプロ集団

色鮮やかな果物が並ぶフルーツショップ青木を運営する青木商店は、フルーツを使った事業を手がける果物専門店だ。「果物のプロ」として常に30から40種類ほどの商品を取りそろえている。
社内独自の資格制度を設け、スタッフもフルーツの知識を高めて接客している。買い物客は「フルーツに詳しくて、おいしそうなのを案内していただいたので、選びやすかった」と話す。
店に並ぶフルーツは、目利きのスタッフが厳選したもの。午前6時、福島県本宮市の物流拠点に東京の市場で買い付けたばかりの果物が到着した。
旬のおいしさを味わってもらうために、鮮度や食べ頃にこだわって、商品を提供している。

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創業当時はバナナ問屋

郡山市に本社がある青木商店の創業は100年前の1924年5月。バナナ加工・卸売業としてスタートした。
バナナの輸入禁止措置や8・5水害での被害などを乗り越え、全国で207店舗を展開。フルーツを、生活に欠かせない「必需品」にしようと消費者に届けてきた。
青木信博会長は「東京にいかなくても、郡山で世界一おいしい果物が食べられるようにしたいと努力してきた」と話す。

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時代に合わせた変化

この青木商店が飛躍するきっかけとなったのが、「フルーツバーAOKI」などのフルーツジュースの店だ。2002年に1号店を郡山市の「うすい百貨店」にオープンし、消費者のニーズを捉え、果物をしぼって手軽に味わえるようにした。
「お母さんが一生懸命夕ご飯の準備をするのではなく、お母さんも仕事を持っていて素材を買う時代から、調理済み食品を買う時代になった」と青木会長はいう。

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商業施設への展開を増やし、業績は急拡大。さらに、甘いもの好きを虜にしているのがおもわず笑みがこぼれてしまうフルーツタルト。こちらは2004年から専門店を始め「スイーツでホッとしたい!」という需要を取り込んでいる。
青木大輔社長は「食事を今までより少し贅沢にしたいという時に、デザートにケーキを食べる。そういった流れで、コロナの時期はスイーツなど、テイクアウトをして家で食べるという需要が増えたのでは」と分析する。

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2022年に、工場を拡げて生産能力は2.5倍に。2023年には、青木商店の売り上げは初めて100億円を超えた。
好調の秘訣を青木会長は「ケーキに向いた果物の熟度がある。その熟度管理が、我々は果物店なのでできる。これが我々の強みであり、果物をやっているメリット」と話す。

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100年そしてこれからも

青木信博会長は「笑顔、健康、それを追及していって、世の中に役だっていくことが我々の仕事。これは100年間変わらなかった我々の思い」と語る。
青木商店は、11月に行われた100周年の記念式典で2025年3月に社名を「青木フルーツ」に変更すると発表した。「フルーツ」を社名に入れることでフルーツに敬意を払いフルーツと歩んでいく思いを込めたそう。

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フルーツにとことんこだわり、食べる人を笑顔したいと、次の100年に向けて青木商店の挑戦は続く。

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