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夏にピークを迎える手足口病が再び 医師は「第二波みたいな流行の仕方は経験がない」《福島県》

手や足、そして口にできた発疹。主に5歳までの子どもが感染することが多い「手足口病」。例年夏に流行のピークを迎えるが、2024年は9月になり患者数が再び上昇に転じる異様な事態となっている。

<急に発疹が…9歳男児が来院>
福島県福島市にある「ふくしま木もれ日クリニック」には、きょうも手足口病の感染を心配した親子が来院した。
9歳の男の子は、前日夕方頃から手足に小さな発疹が出始め、その後あっという間に腹や口の中に広がったという。男の子は「食べ物がぶつかったりすると痛いから、あんまり飲み込めない」と話す。
診断結果は、やはり手足口病だった。

<かつてない流行の仕方>
このクリニックでは、手足口病の患者の来院が9月中旬から増加し、例年の同じ時期と比べて2倍ほどに。
通常流行の時期は7月~8月にかけてで、この時期の流行は珍しいという。
川井巧院長は「第二波みたいなはやり方をするのは、あまり今まで経験はない。コロナ対策を徹底されていた時期は感染症にかかりにくかったという状況が、警戒が薄れたことで感染しやすいという状況に恐らくなっているからなのではないかと思うが、これが原因だとはっきり言えるものは、まだ無い」と話す。

<福島県の感染状況>
福島県によると、県内の定点医療機関の9月16日~22日の患者数は平均10.61人で約1カ月半ぶりに10人超え。
過去5年間の6月以降の患者数と比較しても、ピークを過ぎた後に再び10人を超えるのはこれまでにない傾向だ。

<手洗いの徹底を>
手・足・口に水ぶくれのような発疹ができ、2~3日間の発熱が続く手足口病。ふくしま木もれ日クリニックの川井巧院長は「予防は、手洗いなどをきちんとしていただくこと」と話し、発疹を触ることで感染する場合もあるため、手洗いの徹底が大切だという。