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<福島第一原発>2号機使用済み燃料プール冷却再開 配管破損で約3か月半の冷却停止も周辺環境の影響なし

東京電力は、8月上旬から停止していた福島第一原子力発電所2号機の使用済み燃料プールの冷却を11月25日に再開した。
この冷却をめぐっては、プールとつながっているタンクの水位が8月上旬に急に減りはじめたことから、プールの冷却を停止。現場調査の結果、タンクにつながっている冷却用の水を流す配管が破損し、原子炉建屋の内部で水漏れを起こしていた。
配管の破損の原因は、電気が流れやすい液体の中で2種類の金属が接触した場合に、片方の金属が腐食してしまう「ガルバニック腐食(異種金属接触腐食)」と見られている。

東京電力は11月25日までに、
【1】冷却水が破損個所を通らないように補修
【2】破損個所と同じように「ガルバニック腐食」が疑われる3箇所を補修
の2つの対策が完了したとして、使用済み燃料プールの冷却を再開。
停止したときのプールの温度は34.5℃で、冷却再開後は40.5℃。温度が65℃になると、周囲のコンクリートの健全性に問題が生じる可能性があるが、約3か月半でここまでの上昇はみられなかった。

2号機の使用済み燃料プールには使用済み燃料587体と、未使用の燃料28体の、合わせて615体の燃料が保管されている。
外部への水の漏えいや、周辺のモニタリングポストの有意な変動はなく、東京電力は「周辺環境への影響は無い」としている。