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コメの価格が高騰 2023年の猛暑による不作が原因 一等米の流通が減りインバウンド需要も影響

私たちの食を支えるコメについての話題。全国的に高騰している令和5年産のコメの価格。2023年の猛暑が関係していた。

会津米がズラリと並んだ米穀店。新米が出た2023年の秋よりも仕入れ価格は15パーセントほど上がっていて、5月からは販売価格も数百円あげたという。
コシヒカリなど会津産のコメ4銘柄を販売する石本米穀店。店主の石本信雄さんはコメの仕入れ価格の上昇に頭を悩ませている。2024年の2月から4月にかけて徐々に値上がりし、2023年の秋と比べると15パーセントほど高くなったという。
石本さんは「去年の高温障害からですね。品質低下の問題が色々あって、今になって、モノが足りないという状況が出てきているのは事実だと思う」と話す。

原因は2023年の猛暑による不作。
稲の成育不良で形や色が良い「一等米」の流通が減った。さらにコロナ禍が明けて、インバウンド需要が高まり、流通に影響が出ている可能性もあるという。
石本米穀店のコシヒカリ10キロの販売価格は、2023年9月の時点では4800円だったが、5月から5000円に。取扱う商品も全体的に5パーセントほど値上げした。急激な価格変更は避けたい考えだが、6月以降もさらに値上げする可能性があるという。
石本さんは「不安の方が大きいですね。ただ、値段は上がっている事は間違いないので、全国的な話でね。それがどういう形で会津で落ち着くか分からないですね」と語る。

一方、田植えを終えた農家は、例年以上と予想される今年の暑さに警戒を強める。
毎年約4万キロのコメを生産する須賀川市の廣田磯一さん。コメの「等級」は取引き価格に影響を与えるため収入の減少にもつながりかねない。廣田さんは「温度が高いから水をかけなきゃいけない。川に水がないと、胴割れって米が水不足で割れるんですよ。そういう事も無きにしも非ずだね」と話す。

私たちの食卓に欠かせないコメ。価格が気になる日々は今後も続きそうだ。