ニュース

高齢者の踏み間違い事故を防止へ 2人死傷事故が起きた鏡石町で講習会 安全装置の有効性を確認【福島】

2024年2月、福島県鏡石町のJR鏡石駅前でブレーキとアクセルを踏み間違えた車が暴走し、2人が死傷した。県内でも相次ぐ「踏み間違い」事故を防止しようとする取り組みが鏡石町で行われた。

教官:「最後まで奥まで踏んじゃってください。もうこれ以上踏めないってところまで」
女性:「いや~いいですか?」
教官:「いきますよ?せーのっ、そうです。そうです!」
女性:「これをやってブレーキを踏んで...」

鏡石町に住む後藤トヨ子さんは、駅前という自分にとっても身近な場所で大きな事故が起きたという恐怖から講習会への参加を決めた。

JR鏡石駅前では、2024年2月、ブレーキとアクセルを踏み間違えた車が暴走して駅に突っ込み、当時19歳だった大学生2人が死傷するという痛ましい事故が発生。踏み間違いによる事故は他人事ではなく、福島県内では、過去5年間で179件もの事故が発生している。

後藤さんは「いや~本当に、初めての体験なので、びっくりしました。とてもやってよかったなと思っています。今後も事故にね、気を付けながら(運転を)と思っています」と話した。
講習会で使われたのは、間違ってアクセルを踏み続けると警告音とともに、自動でブレーキがかかる安全装置付きの車。参加者は、急発進で段差に乗り上げる危険性を体験したあと、安全装置を起動してその有効性を確かめていた。

福島県警察本部交通企画課・深谷康宏調査官は「ブレーキとアクセルの踏みちがいというのは、どの年齢でも起こりうることですので、事故を減らすという意味では、この装置をつけることが非常に効果的だと考えております」と話す。
安全装置の設置には、補助金が受けられる自治体もあり、福島県警察本部では、装置取り付けの呼びかけや講習会などを通して、踏み間違い事故の防止につなげたいとしている。