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事故直後の"稲ワラ"6トン超 牛肉の基準超受けた福島県の緊急立ち入り調査で発覚

原発事故直後に収集された稲わらを食べた牛の肉から、国の食品基準を超える放射性物質が検出された問題で、同様の稲わらが福島県内に6トンあまり残っていたことが県の緊急調査で分かった。
いずれも流通はしていない。

この問題は、浅川町で8月に採取された牛肉から国の基準を超える1キロ当たり120ベクレルの放射性物質が検出されたもの。
原因は原発事故直後に収集された稲わらがエサに混ざっていたことと見られていて、この稲わらは廃業した別の農家から譲られたものだった。

県は再発防止のため、肥育牛を育てる農家や、牛のエサとなる稲わらを保管している農家に緊急で立ち入り調査を実施。
その結果、問題の稲わらを提供した農家を含む3件で、あわせて6トンあまりの「事故直後の稲わら」が保管されていたことが発覚した。

いずれも空いている牛舎に置いたままになっているなどの状態で流通はしていなかったものの、県は稲わらの移動禁止を指示し、関係機関と連携して速やかに処分するとしている。