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<福島第一原発>非常に強い放射線に晒されカメラに電気蓄積で不具合か 燃料デブリ試験的取り出し中断で

福島第一原子力発電所2号機では、事故後初めてとなる燃料デブリの試験的取り出しが、ロボット先端のカメラの映像が確認できなくなるトラブルで中断されている。

東京電力はこのトラブルの原因について、一度デブリに触れるまでに近づいたロボットが、非常に強い放射線にさらされたことで「電荷」がたまる、いわば電気が内部に蓄積された状態になってしまい、過剰な電流が流れて電圧が低下、それがカメラの不具合を引き起こした可能性があるとした。

ロボットは既に格納容器の外に引き戻されていて、東京電力は、比較的低い線量のもとで今週末までを目途にロボットを待機させ、カメラが復旧しないかどうかを確認する方針だが、戻らない場合にはカメラを交換する必要がある。

ロボットは一度格納容器の中に入って放射性物質で汚染されているため、カメラの交換にも慎重な作業が求められることになり、交換の場合には、一般的な想定で1週間から2週間ほどはかかる可能性があるという。

試験的取り出し作業の再開にはカメラの復旧が前提となり、再開時期の見通しは立っていない。
少なくとも9月中の試験的取り出し再開はできないとしている。