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IAEAと中国の専門家などが水産物採取 処理水放出の監視体制を評価へ 中国の禁輸措置緩和は段階的に

処理水放出後の監視体制などを評価するため、IAEA=国際原子力機関と中国などの専門家が福島県いわき市の漁港を訪れた。

10月9日、いわき市の沼之内漁港を訪れたIAEA=国際原子力機関と中国・韓国・スイスの専門家など5人。目的は日本が行う処理水の調査・分析への評価だ。

福島第一原発の廃炉に向けて続けられる処理水の海洋放出。
日本は周辺海域でモニタリング調査を行うなど監視を続けていて、データの信頼性や透明性の確保に向けてIAEAに評価を求めている。中国の分析機関は、IAEAからの指名を受け、2年連続の参加だ。

9日は水揚げされた「マダイ」や「カナガシラ」など4種類の魚を採取。今後はIAEAと各国の専門家が採取した魚などを分析し、日本の調査の信頼性などを評価する。
水産庁・高瀬力漁業監督指導官は「日本産水産物全般に検査が適切なのでということで、外国の方々にもご理解いただければと思っています」と話す。

禁輸措置を続ける中国は、IAEAの枠組みで長期的な監視に参加し、サンプリング調査などを実施した上で、基準に合致した日本産水産物の輸入を段階的に再開するとしている。