福島・大熊町に産業交流施設と商業施設が完成 魅力ある町の復活へ 雇用創出や利便性の向上に期待
復興の光が被災地を照らすなか、福島県大熊町の駅前には、新たな施設が完成した。
ここから新たな賑わいが発信されることが期待される。
町の玄関口、JR大野駅前に12月25日新しく完成したのが産業交流施設だ。震災から間もなく14年。新たな拠点が町ににぎわいを取り戻す。
「竣工です、どうぞ!おめでとうございます」大熊町のJR大野駅前に完成したのは、町内に新たに進出する企業向けの貸しオフィスや誰でも利用できるホールを備えた産業交流施設の「CREVAおおくま」。さらに、7つの店舗が入る商業施設「クマSUNテラス」。
「本日9時をもちまして、特定復興再生拠点区域の避難指示が解除されました」
震災・原発事故で全町避難を余儀なくされた大熊町は、2022年6月にこの駅周辺を含む町の中心部の避難指示が解除された。しかし、町内で暮らす人は震災前の1割ほどにとどまり、かつてにぎやかな声が響いた商店街の姿はない。
魅力ある大熊町の復活に向け期待がかかった2つの施設。「CREVAおおくま」には、県の内外から28の企業が入居を予定していて、「クマSUNテラス」には、建物の完成に先駆けてコンビニエンスストアも17日オープンするなど明るい動きも見えはじめている。
大熊町の吉田淳町長は「(この場所で)いろんな形で関係が深まって、強いては移住とか、大熊町で働いてくださる、そういった方々が増えるといった期待を込めています」と話す。
2つの施設は2025年3月にグランドオープン予定で、雇用の創出や住民の利便性の向上に期待が寄せられている。