松川浦のアオサ漁はじまる 豊作期待も海面水温高く収穫量減少 1月以降に期待<福島・相馬市>
福島県相馬市で12月25日から始まったのは「アオサ」の収穫。しかし"異常気象"で海面水温が高くなり、特産品に異変が起きている。
相馬市松川浦の岩子漁港。
漁師たちが向かったのは、今シーズン初めてのアオサ漁だ。一面に広がるのは綺麗な緑色に育ったアオサ。ここ数日の冷たい海水がアオサの生育を進め、25日から水揚げが始まった。
今年は9月中旬から始めたアオサの種付けがここ数年で最も順調に進み、豊作が期待されていたが...。アオサ漁師の菅野忠孝さんは「もう少し生産上げたいなって思っていたですけど、ノリの質も量も獲れないということで残念なんですよね」という。
2023年の12月は4回の水揚げで約5トンを収穫したが、今年の12月は25日の1回限り。収穫量は約200キロで、2023年の4%と大幅に減少した。
原因とみられているのが高い海面水温で、気象庁によると、夏の日本近海では平年を1.5℃上回り、統計開始以来最も高くなっていた。
アオサ漁師の菅野さんは「水温もいま10℃切っているので、やっと平年に戻ってノリの生育も伸び始めてきたところなので、ちょっと色の変わったところも1月2月で回復するのかなと見てますね。そこを期待しています」と話す。
収穫量は1月には例年並みに戻る見通しで、水揚げは来年の春頃まで続く。