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【速報】次のデブリ採取着手は2025年春 アーム使用見送りで「釣り竿」ロボット使用<福島第一原発>

福島第一原子力発電所2号機での燃料デブリの試験的取り出しをめぐり、国と東京電力は12月26日、「2025年春頃に、前回と同じ釣り竿型ロボットで2回目の採取に着手する方針」と説明した。

福島第一原発2号機では11月7日、事故後初めてとなる燃料デブリの試験的取り出しが完了し、現在、茨城県の研究施設でX線などを使った分析が行われている。
試験的取り出しには、比較的狭い空間を通過できる「釣り竿型」のロボットが使用されたが、東京電力はこれまで、それよりも大型の「ロボットアーム」での採取に着手したい考えも示していた。
一方、ロボットアームについて東京電力は、経年劣化で一部のケーブルが断線しそれを交換したことを明らかにしていて、点検や修復の時間が今後の計画に与える影響は見通せていない。

1回目の採取を終えた段階で、原子力規制委員会などからは「釣り竿型」での採取継続を提案されていて、東京電力は「ロボットアームの前に釣り竿での採取を継続する可能性もある」としていた。
さらに12月20日、原発近隣の市町村や有識者で構成される「福島県原子力発電所の廃炉に関する安全監視協議会」にて、市町村の担当者などに対し、「釣り竿型での2回目の採取も念頭に置いて計画を立てているところ」と説明した。
有識者からは「ロボットアームの計画が見えない中で、釣り竿型で少しでも状況がつかめるのであれば効果的に進めてほしい」などと声が上がっていた。