警報レベルの流行インフルエンザ 検査キットや予防のため栄養ドリンクを買う人も 風邪薬も前年より売上増
福島県内でもインフルエンザの感染拡大がとまらず、警報レベルの流行が続いている。福島県が発表している一医療機関あたりのインフルエンザの感染者数は、12月23日から29日は44.35人で、前週の約1.4倍に増えた。(1月7日発表)40人を超えるのは約6年ぶりのことで近年まれにみる感染の広がりとなっている。
インフルエンザの流行で、ドラッグストアでは通常の風邪薬コーナーに加えて、店内の目立つところにも商品が並べられていた。
2024年9月から販売を開始したインフルエンザの検査キットは、診療の予約が取れず自宅で検査をするために買い求める人もいるという。
ハシドラッグ・薬剤師の菅野直人さんは「インフルエンザと診断される方も多いが、風邪症状でのどの痛みや咳の症状がひどいという方が多くなってきている」と話す。
福島市のハシドラッグ信陵店では、マスクや風邪薬などを買い求める人が増加しているという。2024年の年末には、のどの痛みや咳などの症状を抑えるクスリに加え、総合風邪薬や解熱剤の売り上げが1.3倍に増えた。
そして薬剤師の菅野さんによると、受験シーズンを迎え前もって養生しておきたい人も増えていて、予防の観点から栄養ドリンク剤や乳酸菌飲料を購入する人も多いという。
店側では風邪薬などが品不足になることはないとしていて、薬剤師が症状に応じた商品の説明や相談に乗るとしている。
福島県郡山市にある「じんキッズクリニック」の酒井副院長は「1月末から2月にかけてインフルエンザのピークがくる可能性」もあるとしている。
抗体が出来るまで2週間ほどかかるが、重症化を防ぐため予防接種をうけることも大事だという。そして、手洗い・うがい・マスクなど基本的な感染対策を徹底すること。体調がすぐれない時は人混みを避けることや、症状がある人は咳エチケットも大切になる。