福島・石川町の官製談合事件 前町長に有罪判決 業者に罰金の略式命令も 第三者委員会が報告書提出へ
町発注工事の入札を巡り、収賄などの罪に問われた福島県石川町の前町長・塩田金次郎被告に懲役2年6ヵ月、執行猶予5年の有罪判決が言い渡された。
塩田被告の弁護人は「判決後に本人と話し合い、現時点では控訴は考えていない」としている。
塩田被告が町長の時に関与した入札を巡っては、業者側の不正も明らかになっている。
検察は塩田被告が関与した2022年9月の道路改良工事の入札で、談合して受注を調整したとして、3つの土木業者の幹部などを略式起訴した。11月9日付でそれぞれ罰金40万円から50万円の略式命令があった。
塩田被告が情報提供をしていた土木会社も含めた4社は、技術力・実績もあり信頼性が高い「Aランク」に位置付けられ、大規模工事の入札に参加できる町内の事業者。
この事件を受け、石川町は現在事実関係を確認しているとしていて、入札の指名停止処分なども含めて、まだ検討段階に至っていないとしている。
入札を巡り、町政の混乱と町民の信頼を大きく失った石川町。今後、第三者委員会が再発防止策などをまとめた報告書を提出する見通しだ。