ニュース

記録的な大雪で冬のイベントが中止 「会津絵ろうそくまつり」は来場者の安全を考え決断《福島県》

観測史上最大の積雪により、福島県会津若松市の冬の風物詩のイベントが中止となっている。

会津若松市の鶴ヶ城公園。本来であれば、この場所で「会津絵ろうそくまつり」が午後5時半から始まる予定だったが、あまりにも雪が多いことから中止になった。
絵ろうそくを設置する台は、雪に埋もれてしまい、ほとんど見えない状態になっている。

職人が心をこめて作ったこの絵ろうそくを灯す冬の風物詩。雪を活用した観光イベントで、ろうそくの灯りが雪に照らされ、幻想的な雰囲気が楽しめるはだった。
中止となったのは、新型コロナの感染が拡大した2022年以来2回目で、雪による中止は初めて。

7日昼に急遽決断したということで、実行委員会の松本和也さんは「今回で第26回目となる開催だったが、予想を超える積雪だったため決断した。大変、残念」と話す。当初は規模縮小して開催を考えていたそうだが、「城の近くは木があって落雪や枝倒れの危険などがある」などの理由で中止となった。

会津地方では8日以降も大雪となる予報で、交通障害や落雪などに細心の注意が必要だ。

<会津のイベントへの影響>
この記録的な豪雪でこの週末に予定されていた各地の雪まつりに影響が出ている。
喜多方市や西会津町のイベントは大雪のため中止となった。雪像の制作が難しいことや除雪が追いつかないことなどが理由だ。
また、7日夜、前夜祭が行われている「只見ふるさとの雪まつり」は、ほぼ予定どおり開催されている。
8日・9日に開かれる下郷町の「大内宿雪まつり」は通常どおり実施予定だが、天候によってはスケジュールの変更もあるということ。

<福島県知事も呼びかけ>
一連の記録的な大雪をうけて、福島県は2月7日に関係部局を集めて会議を開いた。この会議で内堀雅雄知事は「県民の皆さんにおいては、引き続き不要不急の外出は控えていただくとともに、屋根の雪下ろしや家の周りの除雪作業等を行う場合には必ず複数人で行うなど十分に安全を確認しながら作業を進めてください」と呼びかけた。

<8日以降も警戒を>
福島地方気象台によると、8日午後6時までの24時間に降る雪の量は多いところで会津地方の山沿いで70cm・平地で5cm、中通りの山沿いで40cm・平地で2cmと予想されている。
引き続き、交通障害や建物・農業施設への被害、屋根からの落雪、停電などに警戒が必要だ。
加えて、8日は強風が予想される。吹雪や視界が真っ白になる「ホワイトアウト」が発生しやすくなるので、車の運転など十分に注意を。