ニュース

福島市の酒蔵「金水晶」が地元の酒米で酒造り 地震被害を乗り越え オール福島で臨む新たな挑戦

福島市の酒蔵で新たな挑戦が始まった。地震の被害を乗り越えて「オール福島」で挑む酒造りだ。

歴史のある蔵での新たな酒造り、蔵人たちはいつも以上に気合が入り真剣な表情だ。酒蔵に輝くのは、福島県が15年をかけて開発したオリジナル酒米「福乃香」。明治28年創業・福島市の「金水晶酒造」は、今回初めてこのコメを使って全国新酒鑑評会に出品する酒造りに挑む。

2022年3月の福島県沖地震で蔵が全壊した「金水晶酒造」は、2024年4月に市内の新たな場所に蔵を再建し再スタートを切った。
今回の新たな挑戦は、これまでの鑑評会で金賞を勝ち取ってきた安定の兵庫県産「山田錦」ではなく、地元のコメとともに。1月29日は歴史を築いてきた杜氏の勘と経験を頼りに雑味のもとを洗い流し、コメに必要な水分を吸わせる「酒造りの最初の一歩」の作業を行った。

金水晶酒造店・取締役会長の斎藤美幸さんは「福島市唯一の造り酒屋なので、本当に福島市の米を使って福島の人に作ってもらって、地元の14年日本一の荒川の伏流水を使ってやるっていうのは、本当のこの場所でしかできないことですので、その良さを生かしたいと思います」と意気込む。

「挑戦」と「伝統の技」が融合する新たな酒、完成は2月中の予定だ。