記録的な大雪・会津地方で建物倒壊の被害ひろがる 倉庫が国道ふさぐ 農業用ハウスは875棟が 福島県
建物の倒壊により片側がふさがされた、福島県会津若松市の国道252号線。倒壊した倉庫の屋根には降り積もった雪が残されていて、その重さが倒壊の原因となった可能性がある。雪による建物の倒壊が会津地方で広がっている。
<記録的な大雪の影響か>
2月27日未明に倒壊が確認されたのは、福島県会津若松市西七日町の倉庫。ケガ人はいなかった。近くに住む人は「近所でも雪で屋根が崩れているのが何軒かある。全壊していると、怖いですよね」と話す。
倒壊した倉庫は、国道252号線沿いにあり、目の前には横断歩道もある。折れ曲がった鉄骨などでふさがれた道路は一時片側交互通行となり、倉庫の撤去に向けた調整が進められている。
屋根に積もった雪による重みで倒壊したとみられる倉庫。2月の大雪により、会津地方を中心に建物に被害が広がっている。
<対応できなかった...>
特に深刻なのが農業用ハウスだ。稲の苗を育てる施設が被害を受けた会津坂下町のコメ農家・佐藤暢一郎さんは「強風が吹き支柱がいっぺんに倒れたところに、雪の重みでハウスが倒れたと思われます」と話す。
苗を育て始める頃には再建できる見通しだが、その費用は約150万円に及ぶとみられている。
佐藤さんは「諦めるしかない。自然には勝てない。こんなに積雪したのは初めてなので、対応もできなかった。ショックだ」と話した。
福島県内では、会津地方を中心に倒壊が確認された農業用ハウスが875棟に上っていて、県が支援に向けた検討を進めている。