着服などの不祥事を隠ぺい 映像消去や議事録書き換えも 福島県商工信用組合に業務改善命令
福島県商工信用組合で着服などの不祥事が発覚した。その事実を旧経営陣が把握していながら、隠ぺいしていたこともわかった。
会見で深々と頭を下げた福島県商工信用組合の現経営陣。明らかになったのは職員による10件の不祥事。
2008年から2024年までに77人の顧客の定期積金や定期預金を着服するなど、約1億1200万円の不正が発覚した。
旧経営陣は、一部の不祥事を把握していながらこれを隠ぺい。不正を行った職員などを処分せず、監督官庁への報告も怠っていた。
原因については、前の理事長が自ら不正の隠ぺいを行うなど主導的な役割を果たし、ガバナンスが健全に機能していなかったと説明。
調査の過程で現経営陣が監視カメラの映像を消したり、理事会の議事録の内容を書き換えたりする行為も確認された。
東北財務局は3月7日付けで業務改善命令を出し、4月7日までに業務改善計画の提出を求めた。