船酔いにも負けず...小名浜海星高校の練習船「福島丸」が帰港 60日間の航海で大きく成長【福島発】
60日ぶりに福島県いわき市の小名浜港に帰ってきたのは、小名浜海星高校の練習船「福島丸」だ。長い船旅の「収穫」に、港とそして迎えに来た保護者にも賑わいと喜びが広がった。
■マグロ約15.6トンを水揚げ
小名浜港に水揚げされたのは、メバチマグロやカジキマグロなど約15.6トン。
小名浜海星高校では、操船技術やエンジンの整備など実践的な知識と技術を身に着けるため毎年海洋実習を行っていて、今回もハワイ沖への60日間の航海を終えて帰ってきた。
特別な経験とはいえ、長い船旅にはつきものの、こんな苦労を語る生徒も...「やっぱり自分は船の仕事に就きたいので、船でしか学べないことがあるので、すごくいい経験になったなと思います。(Q:大変だったことはありますか?)最初に船酔いがあって、それを乗り越えて」
長旅を終えて一まわりも二まわりも成長してきた生徒たち。迎えに来た保護者からは「実習に行く時の顔はニヤニヤしていたのですけれども、帰ってきたら本当にしっかりした顔をして帰って来たので、いろんなことを学んで来たのだなと思いました」との声も聞かれ、成長を感じているようだ。福島のそして日本の海を担う、若き船乗りの将来に期待だ。
■小名浜周辺がさらに賑やかに
この小名浜港から常磐自動車道までの時間を、約半分にする新たな道路が2025年の夏ごろに開通する予定だ。そして、小名浜港近くの観光物産施設「いわき・ら・ら・ミュウ」も「道の駅」に登録されるなどさらなる賑わいが見込まれる。
きょう水揚げされた海産物のように、福島の海の魅力は他にもたくさんあるので沿岸部のさらなる活性化が期待される。