絆さくらの会・小黒敬三さん 震災前の故郷を思い出せる場所へ ふくしまサクラの守り人《3》
私たちに春の訪れを告げてくれる特別な花・サクラ。そんなサクラの守り人を、シリーズで紹介する。今回は、福島県浪江町で故郷のサクラを守る男性。
■故郷の桜を楽しんでもらうため
福島県浪江町の請戸川リバーラインで、桜を見つめる小黒敬三さん。ボランティアで桜を手入れする「絆さくらの会」の会長だ。
「少しずつ上を切って、見る目線に近づけてあげる。目の前に桜の花があった方が、見る人も結構楽しむので、そんなやり方」と話す。
桜の知識ゼロから始まった「絆さくらの会」は、福島県外の桜の名所を訪ね勉強を重ねてきた。
■震災前の浪江を思い出せる場所へ
環境が一変したのは、2011年3月11日の東日本大震災だった。小黒さんは「どんどん解体が進んでいった。もとの街並みは、もうほとんどなくなってしまった。やはり家がなくなると昔の記憶までなくなってしまう。ここ何があったかなとか。でも、この桜並木に来ると、ここだけはほとんど変わらないのでね」と話す。
「絆さくらの会」の会員は37人。移住者が半数以上を占めるという。
「色んな人が植えている。それぞれの思いで植えているから、そういった残したものをまた繋いでいく」
「たまたま我々が今の時点で手入れをしているっていう状況だけど、できれば子どもたちにもどんどん歴史を繋いでいってもらいたい」