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福島市で「ゴミ減量」住民説明会始まる 3月から悪質違反には開封し氏名公表も ゴミ回収現場のいま

福島市が3月から開始する「ゴミの開封調査」を前に、市内で住民説明会が始まった。

<ゴミの開封調査説明会>
「特に悪質な場合、氏名等の公表が可能になる規定が新たに(条例に)盛り込まれたところでございます」
福島市で行われた、「ゴミの開封調査」に関する住民説明会。「ゴミの開封調査」は、悪質な違反があった場合に、ゴミ袋を開封して捨てた人を特定し改善を求めるもので、勧告に従わない場合は氏名や事業者名が公表される。

<開封の対象を説明>
市民からは「どういう風な感じで調査して、それをどういう風に回収していただけるのか、お聞きしたいなと思いました」と質問があった。
9日は、3月からの制度開始を前に開封の対象を説明。可燃ゴミの袋に資源ゴミが半分以上混入しているなど分別が不十分な場合や、大量の生ゴミ・調味料などが含まれ、事業系ゴミの可能性が高い場合など具体例が示された。

<市民の反応>
説明会に参加した市民は「仕方がないんじゃないですか、責任持ってださないといけないので」「(氏名の公表まで)3段階で注意2回くらいやるみたいなので、そこで仕方ないんじゃないかなと思いますけども」と話す。

福島市では分別が不十分なままゴミが捨てられるケースが相次いでいて、市によると昨年度確認された「違反ゴミ」は約9000件。福島市では、今後も各地で説明会を開き、ゴミの減量化に向けた取り組みに理解を求めることにしている。

<ゴミ収集の現場では...>
ゴミの分別をめぐる福島市の現状は。一部の地域で可燃ゴミの日だった9日、福島市早稲町にあるゴミ収集所で早速...。収集日が異なる「缶類」を入れたゴミ袋が捨てられていた。福島市では違反とされたゴミには、「収集できない」と書かれた黄色い紙が貼り付けられる。

万世町にあるマンションのゴミ捨て場では...。
収集作業員の佐藤浩一さんは「燃えるゴミに缶から類が混ざってる、これは分別してもらわないと私らは収集できないんです」と話す。可燃ゴミとビールの空き缶が同じゴミ袋の中に捨てられていた。

<違反ゴミがきょうも>
「正しく分別されてません」約1時間の回収で「違反」と判断されたゴミは11件。多い日は違反件数が20件以上になることもある。可燃ゴミの袋の中に、不燃ゴミや資源ゴミが混じっていたり、収集日が違うゴミが捨てられているケースが多いという。
収集作業員の佐藤さんは「市民の人1人1人が分別をしっかりしてもらえれば、ゴミも少なくなると思うんですけどね。市の方でも分別の方法を完全に市民が理解できるような方法をとってもらいたいですね」と話した。

正しい分別で正しい日にゴミを捨てる。行政の取り組みと共に、私たち市民が基本的なルールを守っていくことが大切だ。