バレンタイン商戦スタート 2025年は「ビターなバレンタイン」!?カカオ豆高騰で値上げ 新たな逆風も
2月14日まであと3週間余り、チョコレートの季節が到来!福島県郡山市の百貨店で、1月22日から始まったのはバレンタイン商戦だ。
<バレンタイン特設売り場>
郡山市のうすい百貨店で22日から始まった「マルシェドショコラ」。宝石のようなチョコレートなど約50ブランド、400種類のラインナップが揃った。
訪れた女性は「初めてきたんですけど、なんかすごい数あって圧倒されて、どれにしようかな~って悩んで、また買いたいと思います」と話す。
うすい百貨店の鈴木かおり担当マネージャーは「きょうもそうなんですけど、みなさん本当に自分で楽しまれるチョコレートを買いに来ていらっしゃるかなと思います」という。
<チョコレートブランドが値上げ>
一方、カカオ豆の高騰により、2025年は多くのブランドが値上げに踏み切った。
うすい百貨店の鈴木さんは「もう本当に高いと去年より(1箱)300円ぐらい違かったりするので。来年も、うーん...ですね、ちょっと本当に贅沢品になってしまうかなと思っております」と話した。
この特設会場は2月14日まで開設されている。
<バレンタインにビターな事情>
バレンタイン商戦が本格化するなか、2025年は原材料の高騰などもあり、これまで以上に"甘くない"2月14日になるとみられている。
<義理チョコの需要減>
「友達にあげます。(どんなチョコあげますか?)手作りチョコ」と中学生の女の子。近付くバレンタイン...。2024年は、購入数量がコロナ禍前の7割程度まで減少した。その大きな要因の1つが"義理チョコ"の需要減だ。会社員の女性は「子どものときとかはね、ちょっとクラスの子にあげたりとか、義理チョコみたいなのやりましたけどね。もう私の周りも全然やってないですね」という。
<ご褒美需要が増加>
ハラスメントの問題もあり、姿を消しつつある一方、好調とされるのが"ご褒美需要"だ。20代男性は「いままで1000円以上のチョコってあんまり自分で買ってこなかったので、社会人5年目なんですけど、まあご褒美に良いのかなと」と話す。
<商戦に新たな逆風>
そうした中、2025年のバレンタイン商戦には新たな"逆風"があると、SOMPOインスティチュート・プラスエコノミストの小池理人さんは指摘する。「物価高への対応ということが1つテーマになるかと思います。値上げをするのか、チョコレートの使用量を減らして売り方を工夫していくのか、こういった企業戦略の取り方が明暗を分けると思っています」と話す。
<原料のカカオ豆が高騰>
消費者物価指数によると、チョコレートの原料「カカオ豆」の先物価格は、5年前と比べて3.5倍に高騰。その全てを価格に転嫁するのは難しいとみられていて、収益を圧迫するおそれがある。そのため、原価と収益のバランスをこれまで以上に見極めることが求められそうだ。
「今までと同じくらい売り上げても利益がそれほど出ないという形になりますので、企業の方にとっては『甘くない』一年になるかと思ってます」エコノミストの小池さんはそう話した。