夜間の利用量把握へ 新常磐交通が実証事業スタート 運転手不足のなかバス路線維持を模索【福島発】
バスや鉄道。私たちの交通手段として欠かせないものだが、それらをどのように維持するか、いま様々な工夫が求められている。福島県いわき市の路線バスでは、1月21日から夜間の需要を把握する実証事業がスタートした。
<夜間のダイヤ再開へ実証事業>
21日午後8時半、福島県いわき市のJRいわき駅...バス乗り場に到着したのは、大型バスではなく12人乗りのワゴン車。いわき市と新常磐交通が21日から夜間のダイヤ再開に向けた実証事業をスタートさせた。
新常磐交通の門馬誠常務は「夜のダイヤは今ほとんどないんですよね。20時以降のダイヤが確か現状5本くらいしかないんですよ。ドライバーの確保をどうやって合理的に運用できるか、こういったところが大きな目的になってます」と説明する。
<運転手不足が深刻>
新常磐交通は、深刻な運転手不足により、2024年4月に14区間合わせて43.31キロの路線バスを廃止するなど大幅なダイヤ改正を余儀なくされた。
今回の実証事業では、系列のタクシー会社と協力してドライバーを確保しつつ、夜間の運行への需要がどれくらいあるのかを確認する。
【普段は両親が送迎】高校生は「自習からの帰りで、いつもバスが無くて困ってたんですけど、両親に負担を懸けずに通えるのでいいなと思います」と話す。
<地域の足としての役割>
「運転手不足」の課題を乗り越えて「地域の足」としての役割をどう果たすのか。実証事業は、3月7日まで継続される予定だ。
新常磐交通の門馬常務は「今後ドライバー確保した中で、21時頃のダイヤを確保できれば我々としては大変うれしいし、市民の皆さんも喜んでいただけるのかなと思ってます」と話した。
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