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日銀が追加利上げ 住宅ローンも上がる? メーカーは工夫で購入後押し 福島県の住宅着工戸数は減少傾向

日本銀行は1月24日金利の引き上げを決定。多額の費用がかかる住宅の購入にも影響が及びそうだ。

<日銀が追加利上げ決定>
24日開かれた日銀の金融政策決定会合。賃金と物価が上昇する好循環が引き続き強まっていくと判断し、政策金利を0.5%程度に引き上げることを決めた。
日本銀行の植田総裁は「しっかりとした賃上げを実施するといった声が多く聞かれています。トランプ大統領が就任し、政策の大きな方向性が示されつつありますが、その後も国際金融資本市場は、全体として落ち着いていると判断しました」と述べた。

利上げは、現行の0.25%程度に引き上げた2024年7月以来、3回目。日銀は今後も利上げを継続する姿勢を明確にした。

<住宅ローンも上がる?>
1月25日にオープンを迎える福島県郡山市の住宅展示場「ふくまちタウン郡山安積南展示場」。住宅ローンの金利上昇にもつながる政策金利の引き上げ。住宅メーカーの担当者も客の考え方の変化を心配している。
渡辺建設の渡邊弘孝事業部長は「やっぱり(金利が)上がるということに対して、将来に対しての不安感が増すんだと思います。どうしても注文住宅を考えていた方が注文住宅ではなくて、建売住宅や中古住宅に流れてしまうといったことはあるんだと思います」と話す。

<魅力的な住宅提案>
こうした中で、魅力的な住宅に住んでもらおうと提案しているのが、このモデルハウス。開放感溢れる部屋に仕上がっているが、キーワードはコンパクト。いたるところに空間をうまく使う工夫がちりばめられている。
住宅の予算が限られる中で、客が求めるニーズは「コンパクト」。それでも居住スペースを広くできるように、見えない収納を確保するなど「広がり」が感じられる作りにした。

<制度の活用で住宅購入を後押し>
金利上昇で不安を抱える客に対して、国の補助金や住宅ローン控除の活用をていねいに説明し、住宅購入の後押しをしている。
「やはり金利が上がるということは、支払いが増える。将来ちゃんと支払いしていけるのかどうかというところは、誰にも読めないので、そこは不安に思って当然だと思うんですね。制度を上手につかって、賢く家づくりすることが良いんだと思います」と渡辺建設の渡邊部長は話した。

<福島県の住宅着工戸数は減少>
福島県の調べでは、県内の住宅着工戸数は減少傾向で、2023年も前の年から約900戸減っている。(福島県土木部建築指導課集計)
東邦銀行のローン推進課によると、これは円安による資材や建設費の高騰が大きな要因とみられている。

<住宅ローンは自分に合った銀行を>
住宅ローンを選ぶときには金利だけではなく、変動金利であれば返済額が切り変わるタイミングなどに注意して、自分にあった銀行を選ぶことが重要だということ。
また、繰り上げ返済を行って、利息負担を減らすことも必要になりそうだ。