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思い出の書店に凱旋 芥川賞作家・鈴木結生さん(福島・郡山市出身)サイン会 同級生も訪れ温かい雰囲気に

福島県郡山市の書店「岩瀬書店富久山店プラスゲオ」で開かれたのは、2025年1月に芥川賞に選ばれた作家・鈴木結生さんのサイン会だ。この書店は、郡山市出身の鈴木さんが、幼稚園の頃から小学5年生までの間によく訪れていた。

受賞作の「ゲーテはすべてを言った」を買った先着100人が、鈴木さんと握手をしたり写真撮影をしたりしてサインを受けた。訪れた人は「サインを頂くときも感動していたが、先生のサインを書く姿を見たら、余計うれしくなって、涙が出てきた」と話す。
会場には小学校の同級生の姿も。「小学校の時の友達が、こうやって立派な賞を取って、サインを頂いちゃってすごくうれしいです」と話した。

受賞作は、ドイツの文学者・ゲーテ研究の第一人者とされる主人公が自分の知らないゲーテの名言と出会い、その原典を探し求める物語。
鈴木さんは「福島は自分の中でのやっぱり原型・原風景であるってこと。そこから、限界も可能性も見えてくるものだと思っています。長く険しいこれからの道の中で、その最初には必ず福島という土地があるので、それを忘れずにやっていきたいなと思っています」と話し、福島県は創作活動の礎になっている場所だという。

鈴木さんの知人も多く訪れ、会場は温かい雰囲気に包まれていた。