【春の重たい雪】倒竹で在来線が運転見合わせ 停電も発生 ハウス倒壊を心配する農家 福島県
暖かさから一転、再び冬の寒さが戻った福島県。いわき市では市街地で雪、そして山沿いでは銀世界が広がった。いわき市田人町の国道289号線では、たっぷりと雪が積もっている。雪は再び4日夜から強く降り出し、5日未明にかけて大雪となるところもある予想だ。
雪とともに強い風が吹いた3月3日の福島県・浜通り。竹が倒れた影響で、JR常磐線は一部の区間で一時運転見合わせとなった。
雪は県南地方でも降り、福島空港では3日午後1時までの12時間に18センチの雪が降り、3月として最も多くなった。
この雪に警戒を強めていたのが、ハウスでブロッコリーなどを栽培する白河市の佐川京子さん。
朝から雪下ろしをしていた佐川さんは「雪が軽いならいいですけど、重いのが一番、難点」と話す。2024年の大雪で、ハウスの倒壊を経験しているため早めの対策を心がけているという。
ハウスの中には、雪の重さによる倒壊を防ぐため竹のつっかえ棒を設置。また、ハウスの中を暖め、雪が積もる前に溶かすようにしていた。「ストーブは絶対欠かせないので、それをケチって倒壊なんてことになると大変。どんなに灯油代が高くても使わなくちゃならない。仕方ない」と佐川さんはいう。
雪による倒壊に最大限の警戒をする佐川さん。雪が止むまで、見回り続ける考えだ。
一方、いわき市では3日午後2時すぎに雪が原因とみられる停電も発生した。住民は「家の中が真っ暗だから、懐中電灯並べた。復旧できてよかった」と話す。東北電力によると、いわき市桜ヶ丘周辺で住宅など最大2800軒で停電し、約1時間半後に復旧したという。