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東電強制起訴裁判 旧経営陣2人の無罪確定へ 福島第一原発事故で最高裁が上告棄却 福島県民は...

強制起訴から9年、福島第一原発事故を巡る刑事裁判で、東京電力旧経営陣の無罪判決が確定する。

東京電力の勝俣恒久元会長など旧経営陣3人は、福島第一原発の津波対策を怠り、原発事故に伴う避難で近くの病院の患者を死亡させたなどとして強制起訴された。
1審と2審では、いずれも無罪判決が言い渡され、検察官役の指定弁護士が上告していたが、最高裁は6日までにこの上告を退ける決定をした。

告訴人は会見で「3月11日を目前に控えたきょうですね、このような判断がされたということは、原発事故の被害者を本当に踏みにじるという冷酷さを感じています」と話した。
これで武黒一郎元副社長と、武藤栄元副社長の無罪判決が確定することになる。

福島県民は「いやそれはおかしいなと思いますよね。あれだけの事故を起こしておいて、無罪っていうのはどうなんだろうね」「一庶民としては許せないですよね。みんなにこれだけ迷惑かけて、仕事もなくなった人もいるだろうし」と話す。
原発が立地する双葉町の住民は「我々住民がどう思うかっていうのは、あんまりは考えてないっていうか、それよりも復興を進めてほしいという。ただ民事上の責任は相当あると思います」と話した。

2024年に亡くなった勝俣恒久元会長については、最高裁がすでに裁判を打ち切る決定をしている。