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2024年度最後の処理水放出 3月12日午後1時25分に開始

福島第一原子力発電所で3月12日午後1時25分、処理水の通算11回目の海洋放出がはじまった。2024年度最後の放出で、3月12日から30日までの19日間で約7800トン(タンク約8基分)を放出する計画。

2023年8月に開始された海洋放出。これまでに通算10回の放出が完了し、約7万8300トン、タンク78基分ほどが薄められて海に放出されている。
また、2025年度については、7回に分けて5万4600トン、タンク約55基分を放出する計画で、これまでに海洋モニタリングで異常などが確認されていないことなどから、放出する処理水に含まれるトリチウムの濃度を2024年度よりも高くする計画。

処理水放出の主な背景にあるのは、第一原発の敷地を圧迫する1000基あまりのタンクを減らすこと。2025年2月からは、放出によってカラになった溶接型タンクの解体も始まっている。

処理水の海洋放出をめぐっては、中国による日本産海産物の輸入規制による取引中止の損害などが水産・流通業者に広がっていて、東京電力は2025年2月26日時点で約540件・約550億円の賠償支払いを完了している。