閉校式は地域の人と一緒に 151年の歴史に幕 金山町・横田小学校 新年度から町内の小学校と統合 福島
3月21日は福島県内で1万3千人あまりの小学生が卒業式に臨んだ。子どもたちが慣れ親しんだ校舎との別れを惜しむなか、学校そのものの歴史に幕を閉じる学校もある。
■最後の卒業式
「第1665号、おめでとうございます」
2人の卒業生を送り出した金山町の横田小学校。
一番の思い出は、全校児童で作り上げた劇の発表会だったという滝沢息輝さん。6年間の思い出がこみ上げ思わず大粒の涙を流す馬場真心さん。新年度から町内の別の小学校と統合する横田小にとって最後の卒業生だ。
馬場さんは「卒業したくないな、とか、中学校でもがんばるぞ、って思ってました。(両親に)ありがとう、と伝えたいです」と話す。
最も多い時には242人の児童がいた横田小だが、いまはその30分の1にまで減少し、151年の歴史に幕を下ろすことになった。
■閉校式に別れを惜しむ多くの人
卒業式の後に行われた「閉校式」には、学校との別れを惜しむ多くの人が。
「奥でふざけてるのが私ですね、ふふ」アルバムを見て懐かしむのは、卒業を迎えた滝沢息輝さんの父、康成さんだ。
康成さんは「昭和50...3,4年(卒業)ですね。今の新しい校舎ができて、その時に私たちが6年生で引っ越しして、第1回の卒業生ということで」と話す。
■母校を忘れずに
息子の卒業と同時に母校が閉校...うれしさと寂しさが混じる複雑な思いだが、息輝さんには母校を忘れないでいてほしいと願っている。
「本当に最後の最後に、こういう地域の人みんなに見てもらいながらこういうことをできたということが子どもたちにも記念になりますし、私たち最後のPTAとしても励みになりますので、今後にいかしていきたいと思います」と父・康成さんは話す。
息子の息輝さんは「(卒業は)うれしいような、変な気持ち」と話す。
横田小での思い出が、新しい羽ばたきの糧になりますように。子どもたちを包む地域の思いは、新年度からも変わることはない。
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