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農作物を食い荒らすハスモンヨトウが今年も大量発生中 福島県で注意報発令 早めの対策・駆除を呼びかけ

福島県伊達市のビニールハウスで見つかったのは、イチゴやキュウリ、白菜などを食い荒らす害虫「ハスモンヨトウ」。
成虫の数を監視する福島県の調査では、県内7地点でいずれも平年の数を大きく超え、相馬市では平年の約4倍、いわき市では平年の約5倍を記録している。

福島県農業総合センター・安全農業推進部の菅野英二部長は「高温の年ほど早く出やすいって言われているが、今年も暑いので平年に比べれば発生時期が前進しているように感じる」と話す。

急増する害虫に頭を悩ませるのは、イチゴ農家の神田勇雄さん。
福島県では2023年が過去10年で最も多くハスモンヨトウが観測された年だったが、神田さんは2024年はそれを上回ると感じていた。
11月には収穫を迎えるため、薬剤などの使用は難しく駆除はすべて手作業となり、負担は増える一方だという。
神田さんは「1株1株、目で確認しないと。確認しても見つからない時もある。そういう作業は時間かかるものですから、厄介な虫ですよね」と話した。

福島県では、9月からハスモンヨトウの防除を呼びかける注意報を発令した。
福島県農業総合センター・安全農業推進部の菅野部長は「いかに早く見つけるか、それを逃し幼虫が大きくなってしまうと、なかなか防除が難しい。早期発見・早期駆除が大事になってくる」と語る。
被害の拡大につながるため、早めの対策が求められている。